ちょいとしたニュースである。
桜井市三輪の大神神社旧境内で、室町時代(14世紀)の池の跡とみられる遺構が、市教委の発掘調査で見つかった。位置などから、中世の絵図に描かれている「御鏡池」にあたると考えられ、専門家は「鏡を使った神事が執り行われていた可能性があり、室町時代の境内の様子を知る貴重な発見」としている。
穴を掘れば遺跡に当たる土地柄ではあるが、こうまで我が家に近い場所だとちょいと驚いてしまう。我が家の裏手、徒歩30秒ほどの場所である。
JR三輪駅のすぐ東側、かつて農協の倉庫があった場所である。何年か前農協が撤退し、長いこと空き地であったが、何度かマンションの建設計画のうわさを聞くことがあった。しかしながら、場所柄そんなことをしようとすれば発掘の費用を負担しなければならないからか、あるいは高さ制限のあるこの地域ではマンションを建てるうまみがないからか、噂は噂のままで終わっていた。
そんな中、今年に入って急に耳に入ってきたのは、大神神社がここに能楽堂を建てるという計画であった。そういえば、そのしばらく前から、この空き地のあちらこちらを掘り返しているなと思っていたが、今度こそマンションでもできるのかしらと思っていたので、そんな文化的な施設がこんなに近くにできるなんて素晴らしいことだなあと、地元住民としてうれしく思っていた。そんな矢先だっただけに、加えての今回の発見は結構うれしかった。奈良に住んでいると、遺跡といえば1300年以上前のものでなければ、あまり興味を持たなくなるが、これだけ近い場所のものだと・・・やはり、興味津々である。現地説明会がないのがまことに残念である。しかるべき報告が文書なりでもあってほしいと願う次第である。
もともとこの辺りは沼地であったと地元では語られていた(私はここ30年ぐらいにこの地の住民となったばかりだから、具体的には知らない)。だから、家を建てたりするには向かない場所なんだと聞いていた。今回の発見はそんな地元の人々の言葉を裏付けるものとなった。まあ・・・この御鏡池がいつの時期まであったものか定かでない以上、その関連を簡単に結論付けることは出来ないが・・・
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>穴を掘れば遺跡に当たる土地柄ではあるが、
しかし、まあ、あんさんの家の下にだって何が眠っているかわかりませんぜ。
住宅の基礎ぐらいでは届かぬ地中というのもありますからな。
地層の重層性というか、おもしろいですね。
100平米の土地は100平米の土地でしかないのに
歴史や文化が形を現してくると一変してくる。
平城宮で千年以上昔に王宮だったところに近鉄が走っているのが
妙に違和感ありました。
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根岸さんへ
>まあ、あんさんの家の下にだって何が眠っているかわかりませんぜ
確かにね。我が家の向かいの小学校は三輪遺跡とか何とかという説明版が建っています。
我が家は今の位置に建てるとき、結構深くまで基礎を打っているんですが、そん時はなにもありませんでした。
まあ、出てきていたら家を建てるのが数年遅れていたでしょうね。
>住宅の基礎ぐらいでは届かぬ地中
そんなに深いことはなさそうなんですよ。桜井市の埋蔵文化センターなんかでは地下50㎝の桜井なんて企画を長いことしていたぐらいで、そこまで掘れば結構出てくるみたいなんですよ。問題は深さよりも、掘れる面積。これがなかなかねえ・・・昔から人の住んでいる場所は今も人が住んでいますから・・・住みやすい場所なんでしょうね。
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あ、この遺構、そんなにお近くだったのですね。
私もニュースでは見たのですが、「室町のだしなぁ」ということで、自分のブログに取り上げることはしませんでした。
そして、位置は、大神神社の境内ということで、なんとなく本殿に近いところをイメージしていました。そうしたら、「境内」ではなく、「旧境内」なのですね。
お住まいから徒歩30秒ということですと、ただ事ならずお近くですね。これは大きなご関心を寄せていらっしゃること、想像に難くありません。私まで興奮してきました。(^_^)
お住まいの下にもきっと何かありますね。(^_^)
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玉村の源さんへ
>「室町のだしなぁ」ということで
よくわかります。それに奈良に住んでいると感覚的に室町時代ぐらいだと「最近(笑)」なんて感じちゃうんですよね。
やっぱり1000年以上前じゃないと・・・
それでも今回のものは自宅にあんまり近すぎて、ちょいと興奮ものでした。まあ、30秒というのは大げさですが1分もたたないうちに視界に入ってくるぐらいの距離です。
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